kiryuho contents

∞気流法お知らせ

∞気流法「武道・やわらげ」と香譲塾について

身心調和と護身法との融合の技


 武道は、元々今の柔道や剣道のような競技やスポーツでもありませんでした。
 自他の生命や運命を左右する際、対決、対抗する場面での体技や心得、それが武術でした。ですから、生命がかかる医術にも匹敵するくらいの身体の英知と技を発達させていました。また、生死のかかる場面に接するため、瞑想や祈りなどの世界に接近していました。
 自分の立ち位置、自分のあり様が、身心両面で問われる技術です。というと難しくなりますが、要は、自分がどんな状態に置かれても〈落ち着いて在ること〉、それが、もしかして対抗して向ってくる人や事態への対処の根本的な態勢です。それは単なる美辞でなく、自らの身心を深く調和する技術であり、自らが出会うものや人とも調和を計る方法です。そのための〈身体知〉はとても具体的で深く精妙なものです。
 人と調和する、というのは言うのは易しいが、対立する相手と和することを、対立の極の場面の術を探ってきた武道が唱えるのですから、とても逆説的です。
 昔からそういう和の心と技術(身体技術も含めて)を唱える武道の達人はいましたが、合気道の創始者植芝盛平翁は「武は愛だ」とさえ言いました。
 私は少年・青年時代、合気道の影響を強く受けました。やがて〈身体の文法〉の研究を通し、最近「やわらげ」の技に秘められているものに改めて気づき、私としてそれまでとはまったく異なる程に、自由に手合わせができるようになりました。もちろんそれは若い人、中年の人にも通じる技のこつです。つくづく感じているのは「武道の中に人間の探究のヒントがある」ということです。
 香譲塾ではその「やわらげ」を中心に稽古しています。


坪井記


問合せ先/∞気流法の会・香譲塾
TEL 042.378.6648 / 03.6666.0456(Faxも) FAX 042.378.8020
Email lab@kiryuho.com
★ 坪井香譲のブログ「文武随想録」 http://d.hatena.ne.jp/tsuboikajo/